注意が何であるか、誰でも知っているが、説明するのは難しい!

こんにちは、REHABxEducations のコージーニ先生です。
Blog書き始めて、ようやく10日が過ぎました。
なんだか僕の日常の一部になってきた、僕のBlog。
昨日のBlogで曜日ごとに書く内容を変えると決めたので、今日からはリ・スタートとして、書き綴っていきます。

今日月曜日は「あなたに役立つ論文の紹介」です!

と言うことで、この話題だと “what?” だね…あなたは“何”に困ってるのかな?
いろいろ思考してみたけど、やっぱり、僕は“感覚のセラピスト”だし、“感覚の専門家”なので、今後ネタがつきるまで「感覚」についての研究論文を紹介することにします!途中、緊急にトピックスを入れることになるかもしれないけど、是非お付き合いください。よろしくお願いします。

よく「集中して!」とか、「注意して!」とか簡単に使ってるけど、それって脳卒中片麻痺で動けない人や高次脳機能障害の人にはすっごく難しい問題なんだよね…でも、どうしてだろうね?今日は、そういう疑問にお答えするための『超入門編』です!

そもそも、なぜ集中や注意が必要なのでしょう?

先日のBlogでも話した通り、人の感覚は大きく3つに分類されています。「体性感覚」、「特殊感覚」、「内臓感覚」です。特に、特殊感覚は「視覚・聴覚・味覚・嗅覚・平衡感覚」から成立しており、これらの“どれかひとつ”でもなくなったら絶対に困る感覚です。いつもは何気に使っている感覚だけど、無くなったらこまるので「特殊感覚」と呼んでいます。だからこそ、大切にしないといけませんね。そうでなければ、見えない、聞こえない、味がしない、匂わない、バランスがとれない人になって、日常生活を楽しくおくることができなくなります。

これらたくさんの感覚は、常にあなたの全身から情報として脳に送り込まれています。さまざまな感覚情報を得ながら、あなたはあなたとあなたの周囲を把握しながら生きてることにあります。しかし、これって残念ながら普段は意識しません。病気になったり、ケガをしたりしたときに、ようやく意識するようになります。

なぜ集中や注意が必要なのでしょう?という問いへの回答です。

人は全身からたくさんの情報を得ているため、特定の情報に注目したいときに集中や注意が必要になります。人が何かに注意を向けている時には、脳の中では情報処理がなされており、そのメカニズムにはたくさんの「仮説」があります。
今日は『サーチライト仮説』について説明しますね!

DNAの二重らせん構造解析でノーベル生理学・医学賞を受賞したフランシス・クリックは、『To Pay Attention, the Brain Uses Filters, Not a Spotlight(1984)』という論文に、人が注意を向けるメカニズムを説明する理論として『サーチライト仮説』を発表しました。

ひとつやってみましょう!下の図を見てください。図において中心の注視点をみつめながら、円周上にならんだ4文字一組の塊(刺激)を観察してください。
ここで、それぞれの4文字の中に“同じ文字があるがどうか”の判断を求めます。あなたは、どのように判断しますか?

きっと、そのような判断を求められたら、あなたは各組に注意を向け、順次移動しながら確かめていませんか。つまり、注意を向ける位置を移動していくと感じているのではないかな…このような現象から、「注意」とはサーチライトで照らすように動くとの考えが生まれました。これが『サーチライト仮説』です。

実は、まだまだ「注意」に関する仮説はたくさんあります。最近は、注意に関わる脳内部位もずいぶん限定されるようになってきました。それらは、おいおい話をしていきます。今日、ここでは、集中するとか、注意するとか、あなたにとっては特に何も問題にならないことが、ひとたび脳に損傷を負ってしまうと非常に難しい問題になってしまうということを覚えておいてください。

「注意が何であるか、誰でも知っている」

これは、Williams Jamesのことばですが、周囲の何かに注意を向け、それがなんであるのかを理解することができることを考えれば、Jamesのことばは納得です。しかし、実際には注意が何であるかを説明することは難しいのです。

さて、タイトルの画像ですが、あなたは“どこ”に注意が向きますか?きっと、中心にある「」なのではないでしょうか?では、どうして「」に視線が向きましたか?このように問われても「なんとなく…」としか答えようがありませんよね。加えて、その後は図の周囲に目をやり、文字は白だとか、手が3本あるとか、耳に丸いものが吸い込まれているとか…そんなことを確認できるのです。

今日紹介した論文の題材「注意」について簡単に話をしました。気になった方は、どんなことが気になったのか、もっとこんなことが聞きたいとか、リクエストしてくれると本当にうれしいです。あなたやあなたの家族のために、情報提供ができることを今後もやっていこうと思います。
今後もよろしくお願いします。

それでは、また明日…Ciao☆彡

riepilogo di oggi 012 ]
・「感覚」をどのように扱うか、日頃から確認してください!
・「注意」を「サーチライト仮説」から紹介しました!
・実際にやってみて「注意」というものには、ある意味「意識」が必要であることが理解できたかな
 あなたの「注意」を見つめなおすいい機会になればうれしいですね☆彡

※riepilogo di oggiは、英語でtoday’s summary、日本語では“今日のまとめ”のイタリア語です!

[ 参考文献 ]
・FRANCIS CRICK:Function of the thalamic reticular complex: The searchlight hypothesis(1984)
・苧阪 直行(著)注意をコントロールする脳―神経注意学からみた情報の選択と統合(2013)

 

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